団長と見に行った。


映画の話をする前に。
ジリ貧は、原作昔話におけるかぐや姫が嫌いです。
物語の良否ではなく、キャラクターとして嫌いです。
なぜなら、彼女は主人公ポジでありながら何も選択しなかった人、に終わったからです。

美貌をもって生まれ、老夫婦に大切に育てられ、一挙に貴族から求婚された。
これね、自らそれを望み、行動しての結果であるならよかった。
でも実際、この結果は生まれもっての美しさとか、特殊な出自に起因する話なんで。
かぐや姫何もしてません。少なくとも、そういった描写はありません。

一躍スターになった彼女ですが、求婚を袖にしまくった後は、皮肉にも、自身の武器であった特殊な出自のせいで、月に帰ることになってしまう。うん何もしてねえなこれ。

他人から見りゃ、はかない運命背負った美人の話かもしれないけど、主人公でこれどうなのよ。鬼退治した奴や、亀助けた奴は自分なりに考え自ら行動してたんだよ?


さて。
映画に話を戻すと、そんなジリ貧でも、お。て思う内容になってます。
というのも、ここでは主体的に行動するかぐや姫が描かれているのです。
そう考えると、この映画が竹取物語でもかぐや姫でもなく、「かぐや姫の物語」というタイトルなのもしっくりきます。この作品は、主体性を持った存在であるかぐや姫、他ならぬ彼女自身の物語なんだよ、と。


映像作品としては素直にすごいと思う。
予告編を見た人ならわかると思うけど、あの絵で2時間半動かすんですよ。
はぁ~って感服します。

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