前回の続き。
原文：
http://www.channelfireball.com/articles/eldritch-moon-limited-set-review-black/
Rating:1.5
精鋭にとってはいいことに、黒には生物を墓地に埋める手段が数多くあるんだ。
だけど悪いことに、そいつらが墓地に長くとどまることはない。
墓地からの徴用や死の円舞曲は、墓地にフィーチャーしたリミテッドデッキでは何であれ強力だ。
それと墓の収穫に、憑依された死者や療養所の骸骨といった生物――他にもまだ名前は挙げられるけど、そいつらは墓地から生物を弾き出してしまうんだ。
だが、ゲーム中に成長する可能性を秘めた2/2として精鋭をプレイできたなら、そのときは強力な穴埋めカードだ。墓地に主眼を置いた黒デッキをドラフトする際に、単純に大きな見返りをもたらす奴とは見ていないよ。
Rating:2.5
白の章で、信仰持ちの聖騎士を「俺の定義で標準的な穴埋めカード」と評した。
4/3は3/4よりわずかに優れ、そんなサイズに速攻が付いてくるとなれば穴埋めカードとしちゃ軽く満点だね。
コイツがあれば、君の吸血鬼デッキはダメージレースを制するのはお手の物となるだろうね。ステンシアの仮面舞踏会と組み合わせれば、えげつないことになるな。
本環境にはプレイアブルな死者蘇生能力がたくさんあるから、マルコフの十字軍のような強力な生物はより強くなっている。容易く相討ちが取れるし、再利用する過程で大きくライフを回復できるからね。
Rating:2.5
君がアド厨なら、茨隠れの狼や遠沼の猟犬といったバニラよりもコイツをマナカーブの終点においた方がよりうれしくなるね。
夜深の死体あさりはかなり強力なカードで、表面だけで2.0-2.5はある。
コイツは墓ネズミ――おそらく比較的遅くにピックできるであろうカードだ――と合体するから、黒コモンで高くピックするカードの1枚になるかもね。
Rating:3.5
素晴らしい。インスタントで無条件の除去。素晴らしい。
Rating:4.0
厳密には、2/2のゾンビを5体直接場に出すのと同じ効果ではない、しかしかなりそれに近い。
相手にしてみれば、君にアドを与えずに群衆を処理するのはかなり難しい。例えば速攻デッキと対戦する際、ブロッカーを排除しとどめを刺すはずの呪文は君に追加のブロッカーを生み出してくれるんだ。
墓地からの徴用や、死の円舞曲との相性は格別だね。
Rating:1.0
リミテッドでは概して悪魔の布告効果は強くないし、この環境では特に凡庸だ。
なぜならトークン製造機と、療養所の骸骨のような使い捨てできる生物がいるからね。
リリアナの誓いはエンチャントであるため、何とかして墓地に落とせば昂揚の助力になるという微々たるおまけもあるし、ごくまれにPWの隣で2/2ゾンビを生み出してくれるかもね。
しかし、総じて、リミテッドではつまらないカードだ。
Rating:2.5
赤黒吸血鬼にはぜひとも欲しい、必須カードだね。
サイズのいい2マナの吸血鬼はいつだって優秀だし、ライフ僅かの相手にとどめの数点を叩きこむことができる。最も重要なことは、コイツは繰り返し使える、インスタントタイミングのマッドネストリガーだってことだ。
Rating:1.0
詮索が精神腐敗だったら、そうそう流さないんだけどなあ。
精神腐敗はカードアドバンテージをもたらすけれど、コイツは絵が恐ろしいくせに、理由を詮索したくなるほど弱い。
次の相手ドローを飛ばせるけど、ハンドが空なら何もしちゃくれないし、相手の最高の手札1-2枚を捨てさせることに比べると、ドローを飛ばすのはかなり悪いな。
3点のライフを失わせるという一節では、まずまずなカードではある。
けれど最後の行は、盤面に影響しない非生物で非除去な上に、君が渇望するような効果はもたらさない。コイツをプレイするに足る理由がなんら思いつかないね。
Rating:2.5
誕生以来、いつだって強力なリミテカードだね。
最大の魅力の1つは、君の墓地に限定されないってことだ――相手の最強生物も同じく場に出せるんだ。
墓場からの復活は「再活性」効果の優良版だ（リミテッドに限ればね）。
異界月ではかつての環境より、やや他に代用が効くものになってしまっている。
なぜなら、切羽詰まってなければ常に墓地からの徴用や死の円舞曲をプレイできるからね。
だけど依然として、デッキにほぼいつだって入る強力なカードだよ。
Rating:4.0
記事を書くまでに、ずいぶんとカードをにらめっこしたもんだよ。
まず何より異界月の黒のカードは、俺が覚えている限りMTG史上最も注視せざるを得ないイラストばかりで、無情な処分は特にぞっとする絵だからね。（すげぇ！ってことだ）
そして第二に、効果はとびっきり良いものに見えるからな！相手の最強生物を2体葬れる、何でもだ！
ぱっと見、コストの方もかなり高いけど、使ってみるとかなり効果に見合ったものだと思う。だから、喜んで対価を支払うことだろうね。ほとんどいつだって使い捨てられる生物は戦場にいるだろうし、余剰な土地や墓地で効果を発揮するカードは破棄することができる――運よくマッドネスカードを持っていた場合は言うに及ばずだ。
無情な処分がパッとしないゲームはそこかしこにあるだろう。例えば、白赤ウィニーや、スピリットトークンの群れを相手にした時だ。だけどカードパワーはぶっ飛んでるし、コイツを採用しないなんて考えられないマッチ――緑のデカブツデッキとかね――は確実に存在するんだ。
レアを除けば異界月のベストカードだから、俺は早々にピックするね。
Rating:1.5
まあ平均的な穴埋めカードだな。
3マナ2/3でフツ―の能力、まさに平均点ってとこだ。
コイツが吸血鬼かゾンビだったなら、評価はちょっと良くなってただろう。だけど黒は人間を投入することの旨みが全然ないんだ。マッドネストリガーが必要ならそこそこの奴になるけど、ほとんどのデッキでは単にマナカーブを埋めるための生物だ。
Rating:1.0
評価するに奇妙なカードだよ。
アグロオーラは高く評価されうるけど、この手の強化オーラを求めるデッキは普通、序盤に昂揚を達成しようと努めないだろうからね。
たった+1/+1しかできないんじゃ、かなりひどいカードだ。
昂揚達成が7-8ターン目まで見込めないのでは、やっぱりひどいカードだね。
昂揚に寄せたデッキでは強力だが、そういうデッキじゃ生物でも、除去でも、昂揚に貢献するわけでもないカードは投入しづらいだろうな。
奇妙な増強を強く使おうと、根を詰めることなかれ。
次回に続く。
原文：
http://www.channelfireball.com/articles/eldritch-moon-limited-set-review-black/
リリアナの精鋭
{2}{B}
クリーチャー ― ゾンビ
1/1
リリアナの精鋭はあなたの墓地にあるクリーチャー・カード１枚につき＋１/＋１の修整を受ける。
Rating:1.5
精鋭にとってはいいことに、黒には生物を墓地に埋める手段が数多くあるんだ。
だけど悪いことに、そいつらが墓地に長くとどまることはない。
墓地からの徴用や死の円舞曲は、墓地にフィーチャーしたリミテッドデッキでは何であれ強力だ。
それと墓の収穫に、憑依された死者や療養所の骸骨といった生物――他にもまだ名前は挙げられるけど、そいつらは墓地から生物を弾き出してしまうんだ。
だが、ゲーム中に成長する可能性を秘めた2/2として精鋭をプレイできたなら、そのときは強力な穴埋めカードだ。墓地に主眼を置いた黒デッキをドラフトする際に、単純に大きな見返りをもたらす奴とは見ていないよ。
マルコフの十字軍
{4}{B}
クリーチャー ― 吸血鬼・騎士
4/3
絆魂
あなたが他の吸血鬼をコントロールしているかぎり、マルコフの十字軍は速攻を持つ。
Rating:2.5
白の章で、信仰持ちの聖騎士を「俺の定義で標準的な穴埋めカード」と評した。
4/3は3/4よりわずかに優れ、そんなサイズに速攻が付いてくるとなれば穴埋めカードとしちゃ軽く満点だね。
コイツがあれば、君の吸血鬼デッキはダメージレースを制するのはお手の物となるだろうね。ステンシアの仮面舞踏会と組み合わせれば、えげつないことになるな。
本環境にはプレイアブルな死者蘇生能力がたくさんあるから、マルコフの十字軍のような強力な生物はより強くなっている。容易く相討ちが取れるし、再利用する過程で大きくライフを回復できるからね。
夜深の死体あさり
{4}{B}
クリーチャー ― 人間・ならず者
3/3
夜深の死体あさりが戦場に出たとき、あなたの墓地から点数で見たマナ・コストが３以下のクリーチャー・カード１枚を対象とする。あなたはそれをあなたの手札に戻してもよい。
（墓ネズミと合体する。）
/////騒がしい徒党
クリーチャー ― エルドラージ・ホラー
5/6
速攻
威迫（このクリーチャーは２体以上のクリーチャーによってしかブロックされない。）
騒がしい徒党が戦場に出たとき、ターン終了時まで、あなたがコントロールする他のクリーチャーは＋１/＋０の修整を受けるとともに威迫を得る。
Rating:2.5
君がアド厨なら、茨隠れの狼や遠沼の猟犬といったバニラよりもコイツをマナカーブの終点においた方がよりうれしくなるね。
夜深の死体あさりはかなり強力なカードで、表面だけで2.0-2.5はある。
コイツは墓ネズミ――おそらく比較的遅くにピックできるであろうカードだ――と合体するから、黒コモンで高くピックするカードの1枚になるかもね。
殺害
{1}{B}{B}
インスタント
クリーチャー１体を対象とし、それを破壊する。
Rating:3.5
素晴らしい。インスタントで無条件の除去。素晴らしい。
絞墓の群衆
{4}{B}{B}
クリーチャー ― ゾンビ
0/0
絞墓の群衆は＋１/＋１カウンターが５個置かれた状態で戦場に出る。
プレイヤーが呪文を１つ唱えるたび、絞墓の群衆の上から＋１/＋１カウンターを１個取り除く。そうしたなら、黒の２/２のゾンビ・クリーチャー・トークンを１体戦場に出す。
Rating:4.0
厳密には、2/2のゾンビを5体直接場に出すのと同じ効果ではない、しかしかなりそれに近い。
相手にしてみれば、君にアドを与えずに群衆を処理するのはかなり難しい。例えば速攻デッキと対戦する際、ブロッカーを排除しとどめを刺すはずの呪文は君に追加のブロッカーを生み出してくれるんだ。
墓地からの徴用や、死の円舞曲との相性は格別だね。
リリアナの誓い
{2}{B}
伝説のエンチャント
リリアナの誓いが戦場に出たとき、各対戦相手はそれぞれクリーチャー１体を生け贄に捧げる。
各終了ステップの開始時に、そのターンにプレインズウォーカーがあなたのコントロール下で戦場に出ていた場合、黒の２/２のゾンビ・クリーチャー・トークンを１体戦場に出す。
Rating:1.0
リミテッドでは概して悪魔の布告効果は強くないし、この環境では特に凡庸だ。
なぜならトークン製造機と、療養所の骸骨のような使い捨てできる生物がいるからね。
リリアナの誓いはエンチャントであるため、何とかして墓地に落とせば昂揚の助力になるという微々たるおまけもあるし、ごくまれにPWの隣で2/2ゾンビを生み出してくれるかもね。
しかし、総じて、リミテッドではつまらないカードだ。
オリヴィアの竜騎兵
{1}{B}
クリーチャー ― 吸血鬼・狂戦士
2/2
カード１枚を捨てる：ターン終了時まで、オリヴィアの竜騎兵は飛行を得る。
Rating:2.5
赤黒吸血鬼にはぜひとも欲しい、必須カードだね。
サイズのいい2マナの吸血鬼はいつだって優秀だし、ライフ僅かの相手にとどめの数点を叩きこむことができる。最も重要なことは、コイツは繰り返し使える、インスタントタイミングのマッドネストリガーだってことだ。
詮索
{2}{B}
ソーサリー
対戦相手１人を対象とする。そのプレイヤーは３点のライフを失うとともに自分の手札からカード１枚を自分のライブラリーの一番上に置く。
Rating:1.0
詮索が精神腐敗だったら、そうそう流さないんだけどなあ。
精神腐敗はカードアドバンテージをもたらすけれど、コイツは絵が恐ろしいくせに、理由を詮索したくなるほど弱い。
次の相手ドローを飛ばせるけど、ハンドが空なら何もしちゃくれないし、相手の最高の手札1-2枚を捨てさせることに比べると、ドローを飛ばすのはかなり悪いな。
3点のライフを失わせるという一節では、まずまずなカードではある。
けれど最後の行は、盤面に影響しない非生物で非除去な上に、君が渇望するような効果はもたらさない。コイツをプレイするに足る理由がなんら思いつかないね。
墓場からの復活
{4}{B}
ソーサリー
墓地からクリーチャー・カード１枚を対象とし、それをあなたのコントロール下で戦場に出す。そのクリーチャーは、他の色やタイプに加えて黒のゾンビでもある。
Rating:2.5
誕生以来、いつだって強力なリミテカードだね。
最大の魅力の1つは、君の墓地に限定されないってことだ――相手の最強生物も同じく場に出せるんだ。
墓場からの復活は「再活性」効果の優良版だ（リミテッドに限ればね）。
異界月ではかつての環境より、やや他に代用が効くものになってしまっている。
なぜなら、切羽詰まってなければ常に墓地からの徴用や死の円舞曲をプレイできるからね。
だけど依然として、デッキにほぼいつだって入る強力なカードだよ。
無情な処分
{4}{B}
ソーサリー
無情な処分を唱えるための追加コストとして、カード１枚を捨てるとともにクリーチャー１体を生け贄に捧げる。
クリーチャー２体を対象とする。ターン終了時まで、それらはそれぞれ－13/－13の修整を受ける。
Rating:4.0
記事を書くまでに、ずいぶんとカードをにらめっこしたもんだよ。
まず何より異界月の黒のカードは、俺が覚えている限りMTG史上最も注視せざるを得ないイラストばかりで、無情な処分は特にぞっとする絵だからね。（すげぇ！ってことだ）
そして第二に、効果はとびっきり良いものに見えるからな！相手の最強生物を2体葬れる、何でもだ！
ぱっと見、コストの方もかなり高いけど、使ってみるとかなり効果に見合ったものだと思う。だから、喜んで対価を支払うことだろうね。ほとんどいつだって使い捨てられる生物は戦場にいるだろうし、余剰な土地や墓地で効果を発揮するカードは破棄することができる――運よくマッドネスカードを持っていた場合は言うに及ばずだ。
無情な処分がパッとしないゲームはそこかしこにあるだろう。例えば、白赤ウィニーや、スピリットトークンの群れを相手にした時だ。だけどカードパワーはぶっ飛んでるし、コイツを採用しないなんて考えられないマッチ――緑のデカブツデッキとかね――は確実に存在するんだ。
レアを除けば異界月のベストカードだから、俺は早々にピックするね。
スカースダグの嘆願者
{2}{B}
クリーチャー ― 人間・クレリック
2/3
{B}, {T}, カード１枚を捨てる：各プレイヤーはそれぞれ２点のライフを失う。
Rating:1.5
まあ平均的な穴埋めカードだな。
3マナ2/3でフツ―の能力、まさに平均点ってとこだ。
コイツが吸血鬼かゾンビだったなら、評価はちょっと良くなってただろう。だけど黒は人間を投入することの旨みが全然ないんだ。マッドネストリガーが必要ならそこそこの奴になるけど、ほとんどのデッキでは単にマナカーブを埋めるための生物だ。
奇妙な増強
{B}
エンチャント ― オーラ
エンチャント（クリーチャー）
エンチャントされているクリーチャーは＋１/＋１の修整を受ける。
昂揚 ― あなたの墓地にあるカードにカード・タイプが合計４種類以上含まれるかぎり、エンチャントされているクリーチャーは追加で＋２/＋２の修整を受ける。
Rating:1.0
評価するに奇妙なカードだよ。
アグロオーラは高く評価されうるけど、この手の強化オーラを求めるデッキは普通、序盤に昂揚を達成しようと努めないだろうからね。
たった+1/+1しかできないんじゃ、かなりひどいカードだ。
昂揚達成が7-8ターン目まで見込めないのでは、やっぱりひどいカードだね。
昂揚に寄せたデッキでは強力だが、そういうデッキじゃ生物でも、除去でも、昂揚に貢献するわけでもないカードは投入しづらいだろうな。
奇妙な増強を強く使おうと、根を詰めることなかれ。
次回に続く。
コメント